モダンタイムス

雑記

皆さんこんにちは、こんばんは。あおみつです。

かなり時間が空いてしまいましたが、この期間に読んだ本の紹介をしようと思います。

タイトルにも書きましたモダンタイムス。

伊坂幸太郎さんの小説です。

はい、私が好きな作家の小説ですね。

なかなか猟奇的な描写もありながら、

軽快な会話で重くなりすぎないところは、素晴らしいですね。

結構昔の小説ですが、今読んでも、最近の情勢を反映してるんじゃないか、

という感覚を持つような内容でした。

次、何読もうかな?と迷ってる方はぜひ読んでみて下さい!

では、基本情報からいきましょう。

モダンタイムス 基本情報

・2008年に発表

・週刊漫画誌モーニングに連載

・「魔王」の50年後の舞台

あらすじ

恐妻家のシステムエンジニア渡辺拓海はあるサイトの仕様変更を引き継ぐ。 プログラムの一部は暗号化されていて、前任者は失踪中。 解析を進めていた後輩や上司を次々と不幸が襲う。 彼らは皆、ある特定のキーワードを同時に検索していたのだった。 『魔王』から五十年後の世界。 検索から始まる監視の行き着く先は──。



レビュー

この物語は、「魔王」の世界から50年後の話。

ということですが、必ず魔王から読まなくてはいけないことはないです。

確かに魔王を読んでれば予備知識があってすんなり、

内容が入ってきますが、モダンタイムスから読んでも大丈夫です。

むしろ、私的には「魔王」の終わりが少しモヤモヤする終わりだったので、

「モダンタイムス」→「魔王」の順で読むと消化不良な感じがするかもしれません。

さて、少しネタバレになりますが、

本当に隠したいことを隠すために、他の情報で真実を隠蔽する。

その情報が漏れないように、インターネットの検索を使って監視をする。

小説の中の話だけれど、実際、現実にもその仕組みはあるんじゃないかな。

政治的な不祥事がニュースになると、

その後に、違う事件が起きて、そのニュースがうやむやになってる

ことが、良くありますが、そう言うことなんだろうなと思ってます。

主人公の男性は、自業自得な部分もありながら、いろいろな事件に巻き込まれ、

それでも自分からトラブルに突っ込んでいくような男。

いろんなことをされる奥様にも、最後は心を持ってかれて

実は、相当なM気質なんだろう。

他の登場人物も、個性豊かな人物がたくさんいます。

主人公の妻は、かなり猟奇的な性格。そして、実際に強い。

最初は、ただただ怖い印象でしたが、最後はその猟奇さが心強く感じます。

主人公の同僚、先輩と後輩が出てきますが、こちらもいいキャラクターしてます。

先輩は、この事件の発端となったと言ってもいいぐらいの人物で、

もう、なんか自由人です。

途中で事件に巻き込まれたことにより、盲目になりますが、

それを感じさせないくらいグイグイいきます。

後輩は、弱気な性格ですが、責任感は強いタイプ。

ビビりながらも、最後までついていこうとして、

勇気があるというか、

実は、仲間はずれが嫌な感じかな?とも思います。

物語は、ある言葉を検索すると酷い目に遭うことになるという、

それは何故なのか。そして何を隠しているのか。

それを追い求めていくのですが、

実はみんな与えられた仕事を淡々とこなしてるだけ。

その仕事がどんなことにつながっているのかわかっていない。

自分達はただの歯車で、システムの一部に過ぎない。

「魔王」のことを書いた記事でも書きましたが、

2008年に書かれたとは思えないほど今にも通じる物語。

作者の先見の明があるのか、

まさに、今の自分のやっていることに意味を求めたくなるような

感じがしました。

まとめ

本当に、さわりしか書いていませんが、

「魔王」を読んでモヤモヤした感じが「モダンタイムス」で

スッキリしました。

上下巻と少し長めな内容ですが、

週刊漫画に載っていたと言うこともあり、次へ次への

求心力は強かったと思います。

久しぶりに本読んでみようかなと思ってる方、

伊坂幸太郎さんの読んだことないなと言うかた、

ぜひ読んでみて下さい。

最後まで、お読みいただきありがとうございました。

ではでは。

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